「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」を、見ました。
今上映している作品でゴジラシリーズがしばらくお休みということなので、最初に戻ってゴジラものを見てみようかな・・と、いったところです。
と、いっても世評では、「ゴジラ」「キングコング対ゴジラ」「モスラ対ゴジラ」(人によっては、「三大怪獣 地球最大の決戦」「怪獣大戦争」)までは、傑作としての評価が固まっていて、また、私もそうだと思っているので、それ以降の作品を見てみることにしました。
見なおしてみると、なんだか、むかしの記憶よりも面白いような気がします。
それで、「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」なんですが・・。こんな、お話です。
両親が働いている 、いわゆる”かぎっ子”(最近、使われない言葉ですね)の少年。彼は、いじめられっ子で、遊んでくれる友達もいません。ひとり、朽ち果てた建物に、落ちている電子部品を集めて”受信機”を作って遊んでいます。本当に、動くものではありませんが、”夢”のなかでは、これを使って怪獣島のミニラに会いに行けるのです。
そうした中、銀行強盗を起こした犯人が彼の秘密の遊び場に逃げ込み、少年は、見つかって捕まってしまいます。
怪獣島では、ミニラがいじめっ子怪獣のガバラやクモンガたちにやられっぱなし、現実には、少年が、銀行強盗に捕まって危機一髪。
少年と、ミニラはどうなってしまうのでしょうか・・。
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この映画、映画として良く出来ています。見直してみて、私は、好きです。
おそらくですが、この映画、ゴジラ映画としては、ただ一作、”ゴジラの実在しない世界”が舞台の映画です。
ゴジラは、本作でも監督をしている本多猪四郎監督のドキュメンタリータッチの演出によって一作目で世に認知され、それ以降のシリーズは、”ゴジラの実在する世界”で展開されています。しかし、この「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」にゴジラは、実在していません。ゴジラは、フィクションでミニラともども夢の中の存在なのです。
私なども、間違って認識していましたが、これは”怪獣映画”ではないようです。ファンタジー映画といったほうが近いのかもしれません。
類似している映画は「ネバーエンディングストーリー」とかになるのではないでしょうか?完成度は、こちらの方が上です。
少年が、夢の中で自己を仮託したミニラが成長していくのに合わせて、現実の自分も成長していきます。
ミニラは、ガバラをやっつけますが、現実の少年は、いじめっことケンカをし、逆にともだちとなってエンディングを迎えます。
やはり子供向けの映画と見る人もあるかもしれませんが、本多監督の演出はいつもと変わらず真摯です。
ラスト近く、警察に救出された少年が「ゴジラやミニラと一緒だったから平気だった」といったようなことを言い、集まっていた新聞記者たちに、やはり子供だと笑われるシーンがあります。
すると、少年と同じアパートに住んでいるおもちゃ発明家(天本英世さんが演じています)が、言います。
「大人でも、辛いときには神様にすがるじゃないですか。子供にとってゴジラは神様みたいなもんなんですよ。ゴジラ教とでもいうんですかね・・」(だいたいこんな意味のことを言います)
大人たちの代表である、新聞記者たちが、一瞬、静かになります。
そこが、特に好きです。
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タイトル 「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」 1969年・東宝映画
脚本 関沢新一
音楽 宮内国郎
美術 北猛夫
撮影 富岡素敬
監督 本多猪四郎
出演 矢崎知紀、佐原健二、天本英世、堺左千夫、田島義文