「天国と地獄」「生きる」名作リメイクを作る意味?
2007年 09月 10日
テレビでこの土日にかけて黒澤監督の名作「天国と地獄」「生きる」のリメイク作品が放映されました。
映画でもまもなく「椿三十郎」が上映されることになっています。
このテレビ、ご覧になった方は、どのような感想をおもちになったでしょうか?
私は、残念ながらあまり良い評価をすることはできませんでした(^^;)
「天国と地獄」は、俊英演出家による小賢しい作品。
「生きる」は、なんともはや・・といったところでしょうか。
それでも、まだ、「天国と地獄」の方がましだったかな??
基本が、サスペンスですからね・・。正直な話、料理はしやすいかも・・。
「生きる」、脚色された市川森一さん、私は、「ブースカ」の頃からファンなのですが、今回は市川さんの良いところ(暖かい視線)が裏目に出ましたね。「生きる」は、もっと、はるかに”厳しい"作品のはずです・・。
まあ「天国と地獄」も付け加えられた部分は、”甘い”描写ですよね。必要ないでしょう。
しかし「生きる」は、本当に辛かった・・。演出が酷く、カメラが酷く、音楽が最低・・・。松本幸四郎には、かなり失望してしまいました。(実は、それだけ期待していました・・)一番良かったのは深田恭子ですね(^^)
お葬式のシーン・・あれはないでしょう?
ゴンドラの唄に陳腐なメロディをかぶせないで欲しい・・。
とまあ、書いてみましたが、私はオリジナルの大ファンですからね。私にとっては、もともとリメイクに何の意味もないのです。見たのだってただの興味本位です(^^;;)。
でも・・
と、その一方で、思うこともあります。
どのような名作でも、見てもらわなければどうしようもないということ・・。
黒澤監督の作品群の多くは、白黒です。セリフが、聞き取りづらいものも多いです。あの作品群を見ないのはまったくもったいないと思うのですが、興味のない人には、どうしようもありません。
とすると、定期的にリメイクをするのは、必要なのか?
難しいですよね・・。
ただ、どちらにしてもあんまり酷いのは嫌だなあ・・
「天国と地獄」「生きる」共にハリウッドでのリメイクの話は楽しみにしています(^^;) マーチン・スコセッシらしいということで・・
by cariq
| 2007-09-10 17:45
| 見る